レントゲン・CT検査でアクセサリーを外す理由は?外し忘れたらどうなる?放射線技師が解説
こんにちは。放射線技師のPotetoです。
レントゲン検査やCT検査を受けるとき、「ネックレスやピアスは外してください。」
「時計や指輪も外してくださいね。」と言われた経験はありませんか?
「MRIは磁石を使うから分かるけれど、レントゲンやCTでも外す必要があるの?」と思われる方も多いようです。
結論からお伝えすると、レントゲンやCTでは、安全性というよりも「正確な診断を行うため」にアクセサリーを外していただいています。
今回は、アクセサリーを外す理由や、もし外し忘れてしまった場合にどうなるのかを、放射線技師の視点からわかりやすく解説します。

レントゲン・CTでアクセサリーを外す最大の理由は「画像に写ってしまうから」
レントゲンやCTでは、X線を使って体の内部を撮影しています。
金属はX線をほとんど通さないため、画像では真っ白に写ります。
- ネックレス
- ピアス
- イヤリング
- 指輪
- 腕時計
- ヘアピン
このような金属は画像にはっきり写り込んでしまいます。撮影する部位によっては、病気を隠してしまったり、診断しにくくなったりすることがあります。
アクセサリーが写ると何が困るの?
例えば胸のレントゲンでネックレスを外し忘れると、肺の一部が見えなくなったり、骨や血管と重なってしまったり、病変との区別がつきにくくなることがあります。
また、頭部CTでは、ピアス・イヤリング・ヘアアクセサリーなどが画像に影響することがあります。
特にCTでは金属の周囲にアーチファクト(画像の乱れ)と呼ばれる現象が起こることがあります。
このアーチファクトによって、本来見たい部分が見えなくなってしまうこともあるため、できるだけ取り外していただいています。

外し忘れたら再撮影になる?
撮影部位やアクセサリーの位置によって異なります。
例えば、
- 胸部レントゲンでネックレスを付けたまま撮影した
- 頭部CTでヘアピンが残っていた
という場合には、診断に影響すると判断されれば再撮影になることがあります。
一方で、撮影部位から十分離れており、画像へ影響しないと判断されれば、そのまま検査が終了することもあります。
つまり、必ず再撮影になるわけではありませんが、不要な再撮影を避けるためにも事前に外していただくことが大切です。
放射線技師は撮影前にしっかり確認しています
検査前に放射線技師が
「アクセサリーは外しましたか?」
と何度も確認するのは、このためです。
患者さんご自身では気付いていないこともあるため、
- ネックレス
- ピアス
- 腕時計
- ヘアピン
- 入れ歯(撮影部位による)
などを目で確認することもあります。
私が実際に経験した「外し忘れ」
💬 放射線技師の経験談
患者さんは「全部外しました!」と言っていても、実際には小さなピアスや細いネックレス、髪の毛の中に隠れたヘアピンなどが残っていることがあります。
ポケットの中に鍵や小銭が入っていることもありました。
そのため私は、問診だけでなく患者さんの身につけている物を目でも確認するようにしています。
撮影してから気付くと再撮影になることもあるため、検査前の確認はとても大切な仕事の一つです。
外せないアクセサリーはどうしたらいい?
最近では、
- 外れないピアス
- ボディピアス
- 結婚指輪
など、簡単に取り外せないアクセサリーを身につけている方もいらっしゃいます。
その場合は、無理に外そうとせず、必ず検査前に放射線技師へ伝えてください。
撮影部位との位置関係を確認し、検査可能かどうか判断します。
場合によっては、診断への影響が少ない方法を検討することもあります。
MRIとは理由が少し違います
「MRIでもアクセサリーを外しますよね?」という質問をいただくことがあります。
MRIでは、画像への影響はもちろんですが、強力な磁石による吸着事故・発熱・装置の故障を防ぐため、安全面がより重要な理由となります。
一方、レントゲンやCTでは、安全性よりも画像の質を保ち、正確な診断を行うためという理由が中心になります。

アクセサリーを外していただくお願いをすると、「これくらいなら大丈夫ですよね?」と聞かれることがあります。
実際には、小さなアクセサリーでも撮影する部位によっては画像へ影響することがあります。
「念のため外してください」とお願いしているのは、患者さんに再撮影の負担をかけず、できるだけ正確な診断につなげたいという思いからです。ご協力いただけると嬉しいです。

まとめ
- レントゲン・CTでアクセサリーを外す目的は正確な診断を行うため
- 金属は画像に白く写り、病変を隠してしまうことがある
- CTでは金属の周囲に画像の乱れ(アーチファクト)が起こることがある
- 外し忘れると再撮影になる場合がある
- 外せないアクセサリーは自己判断せず、検査前に相談することが大切
アクセサリーを外すことは、より正確な検査を行うための大切な準備です。
少し手間に感じるかもしれませんが、スムーズで質の高い検査につながりますので、ご協力をお願いいたします。
参考文献
- 日本医学放射線学会「画像診断ガイドライン」
- RadiologyInfo.org「X-ray (Radiography)」「Computed Tomography (CT)」
- Bushberg JT, et al. The Essential Physics of Medical Imaging. 4th ed.
- 更新日:2026/7/12
- 執筆:診療放射線技師【Poteto/放射線管理士/放射線被ばく相談員/マンモグラフィ撮影認定技師】
- 参考:本ページは医療現場の一般的な運用に基づきます。個別の判断は担当医とご相談ください。
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