妊娠中の検査と影響

放射線検査のあとに気をつけることは?入浴・食事・運動の疑問をまとめて解説

Poteto

こんにちは。放射線技師のPotetoです。
放射線検査を受けたあと、患者さんからとてもよく聞かれるのがこんな質問です。

「お風呂に入っても大丈夫ですか?」
「食事は普通にしていいんですか?」
「運動や仕事は控えたほうがいいですか?」

検査自体は短時間で終わることが多いですが、 検査後の生活で気をつけることがあるのかは、不安になりますよね。

この記事では、放射線技師の立場から、
放射線検査後の入浴・食事・運動について、検査の種類ごとにわかりやすく解説します。

放射線検査のあと、基本的に制限はあるの?

結論からお伝えすると、多くの放射線検査では、検査後の生活に大きな制限はありません。

レントゲンやCT、MRIなどの検査は、
検査中に放射線や磁気を使用するだけで、体に「何かが残る」わけではないからです。

ただし、検査の内容や造影剤の使用有無によって、 少し注意したほうがよい点もあります。

入浴はしても大丈夫?

レントゲン・CT・MRI(造影なし)の場合

入浴は問題ありません。
検査当日でも、普段通りシャワーやお風呂に入って大丈夫です。

放射線や磁気は体に残らないため、 「洗い流す必要がある」といったこともありません。

造影CT・造影MRIの場合

基本的には入浴可能ですが、注射をした部位には少し注意しましょう。

  • 強くこすらない
  • 赤みや腫れ、痛みがないか確認する

注射部位に違和感がなければ、通常通り入浴して問題ありません。

核医学検査(シンチ・PET)の場合

検査後の入浴は基本的に可能です。 ただし、施設によっては「当日はシャワーのみ」を勧めることがあります。

これは放射線の影響ではなく、
注射部位の皮膚トラブルを避けるための配慮です。

食事はいつから普通にしていい?

検査後の食事制限はほぼありません

放射線検査後は、ほとんどの場合すぐに食事をして大丈夫です。

検査前に絶食が必要だった方も、 検査が終われば通常の食事に戻して問題ありません。

造影剤を使った検査のあとは「水分を多めに」

造影CTや造影MRIのあとには、

水分をしっかり摂ることがとても大切です。

これは、造影剤を尿として体の外へ早く排出するためです。

  • 水・お茶などをこまめに飲む
  • アルコールは当日は控えめに

特別な食事制限はありませんが、 体に負担をかけないよう、消化のよい食事がおすすめです。

運動や仕事はしてもいい?

軽い日常生活・仕事はOK

レントゲン・CT・MRIなどの検査後、
通常の仕事や家事、軽い運動は問題ありません。

検査を受けたからといって、 放射線が体に残って疲れやすくなる、ということはありません。

造影検査後は「激しい運動は当日控えめに」

造影剤を使用した場合、注射部位への負担を考え、

  • 激しい筋トレ
  • 長時間のランニング

などは、当日は控えたほうが安心です。

造影検査後は、注射部位のトラブルや脱水による体調変化を避けるため、激しい筋トレや長時間の運動は当日控えめにすることが推奨されています。

核医学検査後の注意

核医学検査(シンチ・PET)のあとも、 基本的に日常生活は通常通りで問題ありません。

ただし、施設から指示があった場合は、 その内容を優先してください。

検査後、周りの人に影響はあるの?

多くの患者さんが心配されますが、

レントゲン・CT・MRI検査後に、周囲の人へ影響が出ることはありません。

核医学検査の場合でも、 日常生活レベルで周囲の人に影響することはありません。

特別な指示がある場合のみ、病院から説明があります。

こんなときは病院へ相談を

検査後、次のような症状が出た場合は、医療機関への連絡をおすすめします。

  • 注射した腕が強く腫れてきた
  • 痛みが時間とともに強くなる
  • 発疹・かゆみ・息苦しさが出た

これらはとてもまれですが、造影剤による反応の可能性があります。

まとめ

  • 多くの放射線検査後は、生活制限はほぼない
  • 入浴・食事は基本的に当日からOK
  • 造影検査後は水分を多めに摂る
  • 激しい運動は当日控えめに
  • 不安があれば遠慮なく相談してほしい

放射線検査は、病気を正しく知るための大切な検査です。 検査後も安心して日常生活に戻れるよう、 わからないことがあれば、放射線技師や医師に気軽に声をかけてくださいね。

参考文献

  • 日本医学放射線学会「放射線検査と患者さんの安全」
  • RadiologyInfo.org「After Your Imaging Test」
  • ICRP Publication 105「医療被ばくの防護」
  • American College of Radiology (ACR). Manual on Contrast Media.
  • European Society of Urogenital Radiology (ESUR). Guidelines on Contrast Media.
  • 日本医学放射線学会「ヨード造影剤の安全性に関するガイドライン」
  • RadiologyInfo.org (RSNA/ACR) “After Your CT Scan”
  • 最終更新日 2025/12/17
  • 執筆者 Poteto (診療放射線技師/放射線管理士/放射線被ばく相談員/マンモグラフィ撮影認定技師)
  • 参考文献
  • 免責 本サイトの情報は個別診療に代わるものではありません。 
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総合病院に勤務している放射線技師のPotetoです!放射線に関する不安や疑問に寄り添うために、このブログを立ち上げました。日々の生活に役立つ放射線の知識や、放射線技師の仕事についてわかりやすく発信しています。
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