放射線検査室って清潔なの?毎日の清掃と安全管理について放射線技師が解説
こんにちは。放射線技師のPotetoです。
病院で検査を受けるとき、ふと「この検査室って清潔なのかな…?」と不安になることはありませんか? 医療機器が並んでいる空間は少し緊張しやすく、消毒や清掃がどう行われているのか、患者さんからよく質問をいただきます。
今回は、レントゲン室・CT室・MRI室など、放射線検査室の清掃と清潔維持について、医療現場の実情をやさしく解説します。
放射線検査室は毎日どう清掃されている?
放射線検査室の清掃方法は病院によって少しずつ違いますが、基本的には次のように管理されています。
朝に「清掃業者」または「放射線技師」が室内を清掃
- 毎朝、検査が始まる前に清掃業者が入る病院
- 清掃業者は共用部分のみで、検査室内は技師が清掃する病院
医療機器は精密で高額なため、施設によっては「業者が触れない部分は技師が清掃する」というルールになっていることもあります。
MRI検査室だけは特別
MRIは強力な磁石(磁場)を使う検査のため、金属類が室内に入ると危険です。 そのため、以下の運用をしている施設もあります。
- MRI室のみ清掃業者は入らず、放射線技師が清掃する
- または、業者は入口付近までで、内部は技師が担当
これは「清掃用具に金属が混じっている可能性がある」ことを避けるためで、患者さんの安全を守る大切な取り組みのひとつです。
患者さんごとに清掃はしているの?実は…技師の意識で差が出ることも
患者さんから最も多い質問がこれです。
「検査台って、患者さんごとに拭いてくれているの?」
結論から言うと、病院のルールもありますが、実際は放射線技師の清潔意識によって差が出ることがあります。
私がこれまで複数の病院で勤務・実習を経験した中でも、以下のような違いがありました。
清潔意識が高い技師
- 患者さんが替わるごとに除菌シートで丁寧に拭き上げる
- 触れた可能性のある部分(検査台、手すり、ヘッドレストなど)を毎回消毒
- 整形・呼吸器・感染症など、患者背景に合わせて消毒を徹底
そこまで徹底しない技師
- 汚れが目に見えるときだけ消毒する
- 数名の検査が終わったタイミングでまとめて拭く
もちろん病院ごとのルールも影響しますが、実際は技師の性格やこだわりで差が出ることがあるのが現場の正直なところです。

ちなみに私は、患者さんの立場になって考えると毎回拭いてもらえたほうが絶対に安心だと思うので、 必ず一人ずつ検査台を拭いています。
検査室はなぜ「汚れやすい」のか?
検査室は清潔に保たれていますが、実は一般の方が想像するより「汚れやすい環境」でもあります。
- 多数の患者さんが入れ替わる(1日20〜60人など)
- 検査台に直接触れる検査が多い
- 呼吸器・整形・救急患者など、多様な背景の患者さんが利用
- 冬場は咳や鼻水が検査台に触れることもある
だからこそ、技師による細かい清掃や消毒が大事なのです。
もし検査台が汚れていたら?遠慮なく教えてください
医療者側からすると「数分の清掃作業」ですが、患者さんにとっては大きな安心につながるものです。
もし検査台が汚れていたり、気になることがあれば、遠慮なく声をかけてください。
放射線技師としては、患者さんから言われることは決して失礼ではなく、 「気づかせてくれてありがとう」と思うことのほうが多いです。
検査は患者さんとの信頼関係が大事なので、 “言いやすい雰囲気づくり”も技師の大切な仕事だと私は考えています。

まとめ
- 放射線検査室は毎朝、業者または技師が清掃している
- MRI室は安全上の理由から業者が入らない場合もある
- 患者ごとの清掃は技師の清潔意識で差があるのが現実
- 私は「毎回拭く派」で、安心してもらえるよう心がけている
- 気になる点があれば、遠慮なく技師へ声をかけてほしい
清潔な環境で安心して検査を受けてもらうために、 放射線技師も努力を続けています。気になることがあれば、いつでも相談してくださいね。
参考文献
- 日本放射線技術学会「医療環境における感染対策ガイドライン」
- CDC(米国疾病対策センター)“Healthcare Infection Prevention Principles”
- 厚生労働省「医療機関における院内感染対策指針」
- 最終更新日 2025/12/19
- 執筆者 Poteto (診療放射線技師/放射線管理士/放射線被ばく相談員/マンモグラフィ撮影認定技師)
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