将来の進路として「医療系の仕事」を考えている方に人気が高いのが 診療放射線技師です。X線やCT、MRIなどの医療機器を扱い、病気の診断や治療をサポートする専門職で、国家資格を持つ医療従事者として病院や大学病院、クリニックなど幅広い現場で活躍できます。
本記事では、放射線技師になるために必要な資格の取得方法、大学や専門学校選びのポイント、そして将来性について、高校生や大学受験を考えている方に向けてわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 放射線技師に必要な国家資格と取得までのステップ
- 国公立・私立・専門学校の違いと選び方のポイント
- 就職先・キャリアパス・将来性
放射線技師に必要な資格と取得方法
放射線技師として働くには「診療放射線技師」国家資格が必須です。おおまかな流れは次のとおり。
- 養成課程を修了
4年制大学、短期大学、または専門学校(3〜4年制)で、放射線に関する専門教育を履修します。主要科目例:解剖学・生理学・放射線物理学・放射線生物学・画像診断学・放射線治療学・核医学 など。
- 国家試験に合格
毎年2月に実施される診療放射線技師国家試験を受験します。筆記中心で、放射線の基礎・安全管理・画像機器・画像評価・治療・核医学などが問われます。
- 資格登録
合格後に所定の登録を行い、診療放射線技師として医療機関等で従事できます。
就職先は幅広く、大学病院・総合病院・クリニックのほか、医療機器メーカー・研究機関・健診センター・公的機関など多岐にわたります。
大学・専門学校選びのポイント
進学先は大きく国公立大学・私立大学・専門学校に分かれます。それぞれの特徴は以下。
国公立大学の特徴
- 学費が比較的安い。
- 研究環境や附属病院での臨床実習が充実しやすい。
- 入試難易度は高めだが、基礎から応用まで幅広い学びを得やすい。
私立大学の特徴
- 最新機器の整備、少人数教育、演習量の多さが強みになりやすい。
- 国家試験サポート・就職支援が手厚いケースが多い。
- 学費は国公立より高い傾向。
専門学校の特徴
- 実習比率が高く、現場志向のカリキュラムが多い。
- 在学年数や学費は学校差が大きい。
- 短期間で集中的に学びたい人に向く。
比較時に見るべき指標
- 国家試験合格率(直近数年の推移で比較)
- 臨床実習の充実度(附属・提携病院の数や実習時間)
- 就職実績・支援体制(進路先の内訳、サポート内容)
- カリキュラムの中身(CT/MRI/核医学/治療/線量管理などの比重)
- 通学環境と立地(通学時間、住環境、学外実習へのアクセス)
志望校が絞れてきたら、オープンキャンパスや個別相談で、実習設備・国家試験対策・就職支援を実際に確認しましょう。
放射線技師の将来性とキャリアパス
- 画像診断分野:CTやMRIの高性能化により、画像最適化・被ばく低減・品質管理(QA/QC)の重要性が上昇。
- 放射線治療分野:IMRT/IGRT/粒子線治療など、高度化に伴い専門的スキルの需要が拡大。
- 研究・教育分野:大学院進学により、教育者・研究者として活躍する道も。
- 産業分野:医療機器メーカー、アプリケーションスペシャリスト、臨床導入支援、学術など。
生涯教育や学会参加を通じて専門性を継続的に高めることで、市場価値を長期的に維持・向上できます。
まとめ(受験生へのアクション)
放射線技師は、活躍の幅が広く、安定性も将来性も高い国家資格職です。資格取得までの道のりは簡単ではありませんが、その分やりがいの大きなキャリアが待っています。
進学先を選ぶ際は、 ①国家試験合格率/②臨床実習の充実度/③就職支援 を中心に比較しましょう。まずは 資料請求やオープンキャンパスに参加 して、自分に合った学校を確かめることから始めてください。それが、あなたの「診療放射線技師」への第一歩です。
参考情報
- 厚生労働省:診療放射線技師国家試験・免許制度
- 文部科学省:診療放射線技師養成課程に関する情報
- 日本放射線技師会:職能・生涯教育・キャリア開発
ABOUT ME

総合病院に勤務している放射線技師のPotetoです!放射線に関する不安や疑問に寄り添うために、このブログを立ち上げました。日々の生活に役立つ放射線の知識や、放射線技師の仕事についてわかりやすく発信しています。