放射線の知識

放射線検査がある日の服装どうしたらいいの?CT・MRIどちらでも安心な服装を放射線技師が解説

Poteto

こんにちは。放射線技師のPotetoです。
放射線検査が予定されている日に、こんな疑問を持ったことはありませんか?

「金属やプラスチックはダメって聞いたけど、じゃあ何を着て行けばいいの?」
「CTだけの予定だけど、服装ってそこまで気にする必要あるの?」

実は検査当日、CT検査だけの予定だったのに、診察の流れで「追加でMRIも撮影しましょう」となることは珍しくありません。

そこで今回は、どの放射線検査でも基本的に対応できる服装を、季節別・具体例つきでご紹介します。 もちろん病院では検査着(病衣)を用意していますが、着替えが大変な方や、検査をスムーズに進めたい方の参考になれば嬉しいです。

放射線検査の服装で大切な基本ルール

まず、放射線検査全般で大切なのは次のポイントです。

  • 金属がついていないこと
  • プラスチックや装飾が少ないこと
  • 検査中に動きやすいこと

金属はレントゲンやCTで画像に写り込んだり、MRIでは事故の原因になることがあります。 また、検査中は寝たり起きたり、体の向きを変えることも多いため、動きやすさもとても重要です。

【夏】おすすめの服装

トップス:無地のTシャツがおすすめ

夏場は無地のTシャツが最適です。

  • イラストや文字がプリントされているTシャツは、レントゲン検査で写り込むことがあります
  • ワンポイントの刺繍程度であれば、基本的に問題ありません

できるだけシンプルなデザインを選ぶと安心です。

ボトムス:ズボンがベスト

検査中は体位変換(向きを変える動作)をお願いすることが多いため、スカートよりもズボンがおすすめです。

ただし、以下の点には注意してください。

  • チャック・ボタンが金属のものはNG
  • 紐の先に金属がついているズボンもNG

金属のついていないジャージやスウェットが最も安心な服装です。

放射線検査の服装

【冬】おすすめの服装

トップス:シンプルなニット

冬は毛糸のニットがおすすめです。

  • ニットはプリントや装飾が少ないものが多い
  • ボタン付きのものは避けた方が安心

ただし、スパンコールやラメがついているものは、 レントゲンやCTで写り込むことがあるため、避けてください。

ボトムス:夏と同じくジャージ・スウェット

冬でもボトムスは、金属のついていないジャージやスウェットが最適です。

寒い場合は、タイツやレギンスを中に着込んでも問題ありません

コートや上着を脱いだ状態で検査室に入っていただけると、とても助かります!

放射線検査の服装

下着・インナーの注意点(とても大切です)

女性の下着でNGなもの

  • ホック付きのブラジャー
  • ワイヤー入りブラジャー
  • 長さ調整の金属アジャスターがついているもの

おすすめなのは、

  • スポーツブラ
  • 金具のついていないブラトップ
  • 金属のないキャミソール

MRI検査がある場合のインナー注意点

MRIでは、ヒートテックなどの吸湿発熱素材のインナーは注意が必要です。

素材の特性により、検査中に熱を持ち、やけどの原因になる可能性があるため、 施設によっては着用を控えるよう指示されることがあります。

施設によっては「必ず検査着に着替える」場合もあります

金属のついていない服装で来院していても、施設によっては、

  • 誤って金属を検査室へ持ち込まないため
  • 特にMRI検査の安全確保のため

検査着への着替えを必須としている病院もあります。

「金属ついてないのに着替えるの?」と思われるかもしれませんが、 これは事故を防ぐための大切なルールです。 着替えの指示があった場合は、ご協力をお願いします。

もし金属がついていたらどうなるの?

もし検査中に金属が見つかった場合、

  • レントゲン・CTでは再撮影が必要になることがある
  • MRIでは事故の原因になる可能性がある

患者さんの負担が増えてしまうため、 検査がある日は、できるだけ金属のついていない服装で来院することが大切です。

まとめ:迷ったら「シンプル・無地・金属なし」

  • 無地のTシャツ・ニット
  • 金属のないジャージ・スウェット
  • スポーツブラや金具のないインナー

この服装であれば、CT・MRI・レントゲンなど、ほとんどの放射線検査に対応できます。

不安な場合は、事前に病院へ問い合わせたり、当日放射線技師に相談してください。 安心して検査を受けてもらえるよう、私たちもサポートします。

参考文献

  • 日本医学放射線学会「MRI安全管理に関するガイドライン」
  • 日本放射線技術学会「医療放射線における安全管理」
  • RadiologyInfo.org「Patient Safety in MRI」
  • 最終更新日 2025/12/17
  • 執筆者 Poteto (診療放射線技師/放射線管理士/放射線被ばく相談員/マンモグラフィ撮影認定技師)
  • 免責 本サイトの情報は個別診療に代わるものではありません。 

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放射線技師
総合病院に勤務している放射線技師のPotetoです!放射線に関する不安や疑問に寄り添うために、このブログを立ち上げました。日々の生活に役立つ放射線の知識や、放射線技師の仕事についてわかりやすく発信しています。
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